田村医師会会長から皆様へ 田村医師会館区における感染症対応について

5月8日以降コロナウイルス感染症発生の実数把握は行われておりませんが、田村医師会管区における発生状況は、まだまだ安心できるものではありません。
しかしながら、5類移行後、コロナウイルス感染症への考え方が変化するに伴い、必要最小限の予防行動をとり自分と周辺の人々を感染から守るという当たり前の考えが少々薄れがちになっているようです。この影響が如実に表れています。
加えて時季外れのインフルエンザ(A型)が流行しています。
発熱・咽頭痛・咳・鼻水・倦怠感など風邪に似た症状があらわれた時には、たとえ微熱で軽度の症状であっても、医療機関にご相談くださることをお願いいたします。
感染しているのにそれを自覚していない方がご家族や周辺の人々に感染を拡げていることがあります。
高齢の方や循環器・呼吸器等の疾患・糖尿病を患っている方などが罹患した場合には重篤化のリスクが高く、発症者が増加するに伴い、以前のようにコロナウイルス感染症に対応する病床が不足するようなことにもなりかねません。
また、感染拡大によって、長年頑張ってきた体育大会に出場できない、試験を受けられない、仕事への差支えが起こるなど様々な負の影響が生じることもあります。
医療機関の中には、専門外などの理由で5類になってからも発熱の患者さんを診察・検査しない方針のところもあり、その場合は他の医療機関に紹介することになっています。
現在は、地域でコロナウイルス感染症・インフルエンザの発症者が多数出ている状態ですから、ご自身でも、また乳幼児・児童・生徒の保護者の皆さんも検査によるはっきりとした診断をご希望の方が多いと思われます。
このようなときには、受診する前にあらかじめ医療機関に感染症への対応、検査実施の有無を問い合わせてから受診することをお勧めいたします。尚、5月8日以降、コロナウイルス感染症の検査費用については、インフルエンザの検査同様に健康保険の扱いになりました。このため、医療機関によっては検査を希望するかどうかを皆様に事前に確認する場合があります。この時に検査を受けないことを選択される場合、周囲の感染状況やご自身の症状から感染症罹患が疑われる場合には、地域に感染症を拡大させないために、罹患の場合と同様、一定期間(コロナウイルス感染症・インフルエンザともに症状が治まってから5日間が目安)周囲の人々との接触を控えてくださいますようお願いいたします。